新築住宅の購入を検討するなかで、当初は希望していなかった建築条件付きの土地を購入し、指定された工務店やハウスメーカーで家を建てるという選択肢が現実味を帯びてくることがあります。もしくは、当初はそういった取引があることを知らなかったという方もいらっしゃいます。
そのときに、建築条件付き土地の物件を購入するかどうかを検討するためには、そのメリットとデメリットを理解しておき、自分たちにあった取引であるか考えなければなりません。ここでは、建築条件付き土地のメリット・デメリットについてあげていきます。
建築条件付き土地を購入するメリット
- 建売住宅に比べて間取りや仕様レベルを変更でき自由度が高い
- 完成済みの建売住宅と違い建築中に施工不良の有無をチェックできる
間取りを変更したり、キッチンやフローリング材などのグレードをあげたり下げたりすることで、希望の住まいとすることが可能となります。これが建築条件付き土地と住宅建築の最大のメリットだと言えるでしょう。
また、建築中に施工不良がないかチェックでき安心感を得ることができるのもメリットの1つです。但し、建築の専門知識が必要であるため、第三者の建築検査の利用も併せて検討するとよいでしょう。
建築条件付き土地を購入するデメリット
- 建築会社が指定されていて自由に選べない
- 設計者も自由に選べない
- 自由に間取り変更できると思ったら制約が多くてできないことがある
- 仕様レベルをあげる(グレードをあげる)ことを拒否されることがある
- 上記の結果、実質的に建売住宅と変わらない
メリットに対してデメリットを確認してみると、最大のメリットであるプランを自由に決められることを打ち消すようなものが並んでいます。建築条件付き土地にも様々なケースがあり、実質的にはプランを決められた建売住宅と何ら変わらないことも珍しくはありません。
建売住宅でも、未完成物件であれば、クロスなどの内装材を変更できることは多く、これと同程度の建築条件付き土地の取引も多いのが現実です。本来ならば建売として販売したいが法規との関係で建築条件付きとして販売している物件では、ほとんどがこのようなデメリットがあてはまります。はじめから、注文建築の考えがなく建売住宅を購入するイメージの方であれば、この点のギャップはあまり気にならないかもしれませんが、注文建築で家を建てたい方には大きなデメリットとなるでしょう。
住宅展示場でお気に入りのハウスメーカーを選んで土地探しをする過程で、建築条件付き土地に行きついたケースでは、ハウスメーカー・工務店を選べない(指定されている)点が大きなデメリットとなります。
ここであげた建築条件付き土地を購入する場合のメリットとデメリットもよく把握して検討してみてください。