ミニ戸建て住宅

建売住宅を購入する上で、注意しなければならないチェックポイントの1つとして、隣の建物との間隔(距離)があります。

特に、都心に多く見られるようなミニ戸建住宅で問題なることが多いです。ミニ戸建住宅とは、面積が20坪(約66平米))程度以下の土地に建築される住宅のことで3階建てが多いです。

このような住宅の場合は、隣の建物との間隔が狭くて、購入した住宅の横や裏側に人が入れないことがあります。建物の横へ人が入っていくには、40cmほどの幅が必要(体格によりますね、、、)ですし、途中に給湯器やエアコンの室外機があれば、それでも不足ですよね。

なぜ、人が建物の横や裏側へ入る必要があるかと言いますと、それは住宅の維持管理(メンテナンス)、つまりマイホームを長持ちさせられるかどうかと強い関係があるからです。

建物の補修工事をするために人が入っていくスペースが必要です。過去に実際に見てきた事例では、補修工事が出来ない場合にお隣の方に協力して頂き、お隣の室内に工事業者が出入りしてそのサッシから樋の補修工事をしていた現場がありました。隣の方に迷惑をかけ、且つとても気を遣ってしまうことですよね、、、

まだ、これは補修工事をできただけ良い方かもしれません。雨漏りの原因となっていると予測される箇所の補修をするために、自宅の壁の一部を解体することになったというケースもあります。こうなるとコストも大きくなります。

そして、そもそも人が入れないわけですから、普段から点検することもできませんので、住宅の異常に気付くのも遅くなります。気になることがあっても、簡単には点検できません。この点検できないことが原因となり、住宅のメンテナンスを遅らせてしまい、住宅の寿命を縮めてしまうこともあるのです。

隣の建物との間隔(距離)があまりないのは、都心の建売住宅では、よく見かける光景ですが、こういった問題点を抱えていることも考慮して購入の検討をした方が良いですね。

同じ不動産会社(建売業者)が複数棟の建売住宅を建てて販売するケースで、その住宅同士の間隔が狭いようであれば、その不動産会社(建売業者)は最初から買主のメンテナンス、住宅の長持ちといった大事な点を犠牲にしていることにもなります。

また、購入した住宅の隣地で建替えされた後に、隣地が境界ぎりぎりに建物を建築することで、このような状況になってしまうこともあります。こういったことも念頭に置いて建売住宅を選びましょう。

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第三者の一級建築士が、住宅購入・新築時などに建物の施工ミスや劣化具合などを調査する。新築(建築途中および完成物件)・中古住宅に対応。安心してマイホームを購入できる。