質問内容
住宅の購入前に住宅診断(ホームインスペクション)を利用しようと考えています。売主や不動産会社も住宅診断(ホームインスペクション)の際に立ち会うようなので、どれぐらいの時間がかかるのか聞かれています。
実際にどの程度の時間がかかるものでしょうか。また、不動産会社にはどのように伝えておけばよいでしょうか。
回答内容
住宅診断(ホームインスペクション)にかかる所要時間は、下記の条件によって異なります。
- 対象物件の大きさ(建物の面積)や形状
- 調査範囲(床下や小屋裏の調査有無は所要時間への影響が大きい)
- 立会い者からの質問量等
- 住宅診断(ホームインスペクション)担当者の作業ペース
- 住宅診断(ホームインスペクション)担当者の人数
上記1の建物の面積が大きいほど時間がかかるのはどなたでも想像できますが、実は建物の形状・プランが所要時間に影響することもあります。見づらい箇所があれば、覗き込んだり脚立を何度も使ったりするなどして、時間に影響してくることがあるものです。
2の調査範囲は所要時間に大きく影響します。多くの場合、住宅診断(ホームインスペクション)の担当者が床下や小屋裏へ進入して調査をするかどうか、依頼者が選択する形となっています。希望しなければ床下や小屋裏は点検口から覗いて調査するだけとなり、希望すれば床下や小屋裏へ進入して奥まで調査することになります。
床下や小屋裏の調査を希望した場合でも、床下や小屋裏内部の条件(進みやすいかどうか等)によっても必要な時間が異なるものです。
3の立会い者からの質問量等も時間に大きく影響するものです。依頼者が大変多くの質問をすれば、それだけ時間がかかるのは当然です(質問は遠慮なくしてOKです)。ときには、依頼者以外の方(不動産会社や売主)が質問などをすることもあるため、現場によって時間が左右されます。
上記4,5の住宅診断(ホームインスペクション)担当者の作業ペースや人数も時間と関係します。担当者個々によって動作、進め方などに差異があるのは仕方ないところでしょうか。人数は一般的な大きさの住宅であれば1名で実施することが多いです。
では具体的にどれぐらいの所要時間がかかるかと言えば、建物面積100平米・木造2階建ての住宅であれば、床下・小屋裏への進入調査を含めて3~3.5時間程度であることが多いです。ただし、ときには4時間を超えることもあるため、当日のスケジュールはゆとりをもっておいた方がよいでしょう。
床下・小屋裏への進入調査を実施しない場合であれば、2~2.5時間程度が平均的な所要時間です。これらの時間を目安として不動産会社へお伝えすればよいでしょう。