住宅ローンの本申し込みとローンの承認

住宅購入の基本的な流れ」で示した順に沿って、各項目の詳細を説明していますが、今回は「5.住宅ローンの本申し込みとローンの承認」です。

ここで紹介するのは、以下の4点です。

  • 申込書に記入して金融機関へ提出(必要書類と一緒に)
  • 審査と融資の承認
  • 融資額の減額があれば購入計画を再検討して購入判断
  • 融資不可の場合は原則、解約して購入中止

申込書に記入して金融機関へ提出

契約後は、住宅ローンの申し込みを行います。原則として、契約前に実施した事前審査と同じ金融機関に限らず他の金融機関に申し込みしても構いません。不動産業者に相談しながら進めてください。

利用する住宅ローン選びは、このときまでに済ませておくことになりますが、できれば物件を絞り込んだ段階で詳しく比較検討しておくことが望ましいです。

住宅ローンの申込書は契約日かその直後ぐらいに記入することが多いです。そして、申込みに必要な書類をそろえて金融機関へ提出してください。必要書類などの段取りを不動産業者がしてくれる場合と、自分自身でする場合がありますので、不動産業者から聞いておきましょう。

審査と融資の承認

住宅ローンの審査期間は1週間~2週間程度であることが多いものの、時期や金融機関によってばらつきがあり、長いときには1カ月以上もかかっている実例があります。

審査は、借入人の年収・勤続年数・自己資金・年齢や物件の担保評価などから総合的に行うものです。承認されれば、すぐに連絡が入るはずですから、その後は引渡しの準備へと進んでいきます。

融資額の減額があれば購入計画を再検討して購入判断

住宅ローン審査の結果、借入希望額の全額が承認されず一部のみの融資なら可能だと回答を得ることがあります。融資額の減額ですね。

融資額を減額された場合には、自己資金を増やすことや他の金融機関に申し込みするなどを含めて、購入計画の再検討が必要です。購入を断念することもありうるでしょう。

融資不可の場合は原則、解約して購入中止

審査の結果、融資額の減額ではなく融資不可(全く融資されない)ということもあります。残念なことですが、別に購入資金を用意するか、購入をあきらめるかになります。別に資金を用意するとは、自己資金を用意することもそうですが、他の金融機関からの融資もそうです。不動産業者と相談して決めるとよいでしょう。

ただ、融資の承認を得る必要のある時期を契約によって定めているはずですから、あまりゆっくり検討する時間はありません。融資承認の可能性が低い場合は、申し込み段階からその後のことをよく考えておく必要があるでしょう。

ちなみに、融資承認を得られずに購入を中止する場合は、売買契約を解除することになります。契約書には、融資不承認の場合の解除特約(通称:住宅ローン特約)が記載されているはずですから、その内容を確認のうえ、適切に契約解除の手続きをとってください。

この契約解除の手続きを契約によって定められた期限までに実施しないと、特約が使えなくなることもありますから注意してください。

次回は「6.住宅の引渡し前の立会い時の確認とチェックポイント」です。

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