中古といえども、マンションを購入するとなれば、大きな資金を投じることになります。数千万円の投資をするようなものであり、人生に関わる一大事でもあります。
そんな中古マンションを購入するときにチェックしておくべきものについて、お伝えしていきます。まず、チェックすべきものとして3つの分野をあげておきます。
- 竣工図書
- 建物の状態(建物調査)
- 管理面
上記の3つです。この3点について、充分にチェックしたうえで購入判断していくのが良いでしょう。
まず、竣工図書とは、そのマンションの設計図の集合体です。マンションを新築する際には、設計図が作成され、それを基に建築されていきます。建築の途中で多少はプラン変更されることもありますが、その変更も反映した設計図を竣工図書として各マンションの管理組合が保有しています。ちなみに、竣工図書は「しゅんこうとしょ」と読みます。
竣工図書には、マンションの仕様などが記載されておりますが、建物のことだけでなく地盤のことも記載されており、そのマンションを知るうえで本当に大事なものだと言えます。
この竣工図書は、マンションの管理組合が保有するものを管理人室に保管していることが多いですが、なかには理事長が代表して保管していることもありますので、どこで、いつ閲覧できるかを管理会社や管理人に聞くと良いでしょう。
次に建物の状態(建物調査)です。これは、マンションの外観、共用廊下などの共有部分と購入する住戸の室内の両方において確認しておきたいものです。
建物の劣化状態によっては、その補修などに多大なコストを要することもありますし、マンションの寿命にも関係してくることがあるので、大事なチェックです。
多くの中古マンション購入者は、購入する住戸にのみ注目しがちですが、マンションは建物一体で見て判断しなければなりません。資産価値は、個々の住戸だけで決まるものではなく、むしろ共用部を含めた全体の影響が大きいからです。
最後に管理面です。「マンションは管理だ」と言われますが、全くその通りです。管理状態の良し悪しが立地と同様に、場合によっては立地以上に資産価値に影響すると言っても過言ではないでしょう。
管理面のチェックは、現地で共用部の状態(清掃・使われ方等)を確認したり、総会や理事会の開催状況、管理規約の内容、そして大事な長期修繕計画の内容などをしっかり確認することです。
ここでは、竣工図書を閲覧してチェックすること、建物の状態を現地でチェック(建物調査)すること、管理面をチェックすること、という3点が大事であることを理解して頂ければ結構です。