家づくりを進める上で重要な過程の1つは、建築工事請負契約です。
その建築工事請負契約を結ばれる前に、できる限り仕様書、設計図書を受領して確認すること、さらに、打合せ記録などで詳細を確認して書面に残すことの大切さをお伝えしてきました。
しかし、これだけで十分なわけではありません。もう1つのカギは、見積書の確認です。
その住宅の建築工事費が、総額だけで表示されているような建築工事請負契約書だけで契約してしまい、建築の途中から使用材料等の仕様についてトラブルになっている方から相談を受けたこともございます。
また、途中で仕様変更する場合に、その金額でもめることもあります。できれば契約前に仕様を決めておいて、建築の途中での変更は無くす方が良いのですが。
見積書の内容次第では、様々なトラブルを抑制することができますし、本来であれば、工務店やハウスメーカーにとっても施主とのトラブルを未然に防ぐことができるものです。(トラブルはどちらにとっても良いことではありませんよね)
見積書は、各項目にもよりますが、ほとんどの項目が「一式」表示であれば不親切ですね。
「○○○○ 一式 △△△△円」
のような記載ばかりだと心配なわけです。
実際の見積書については、「住宅」「見積書」などのキーワードで画像検索して頂くとたくさん事例を見れます。いくつかの事例(画像)を見て頂くと、その差を感じて頂けると思います。
希望する項目が別途費用になっていたなんてことがあれば、ショックですし、予算の問題も生じますし、、、
見積書は本当に大事なものなのです。
これで請負契約までに確認しておくべき書類が揃ってきましたね。
- 建築工事請負契約書
- 約款(上記の請負契約書と一緒に綴じていることも多い)
- 設計図書(仕様書を含む)
- 打合せ記録(平面図等へ注文内容を記入したものを含む)
- 見積書
これらが必要なわけです。
書類の確認だけでも、家づくりを進めることの大変さがわかります。
こういった最低限、必要なものを工務店やハウスメーカー側が何も言わなくても用意することもあれば、言わないと用意してもらえない、ひどい場合には言っても用意してもらえない、ということもあるわけです。
このあたりの対応の良し悪しを業者選び、ハウスメーカー選びの1つの判断材料として頂くのは言うまでもありません。
最初に打合せをする段階で、これらの対応をしてもらえるかどうかを確認しておくことも大切ですね。対応できないという業者であれば、それ以上、話を進めても意味がありません。なかには、「見積書の詳細は出したことがない」などという会社もございました。
また、書類は揃えば安心というわけではありません。書類を受け取れば、その内容をしっかり確認するのは言うまでもありませんね。
家づくりには、時間・労力・根気が必要です。頑張ってください。