リフォーム・リノベーションで追加工事を発注する際の注意点(2)

リフォーム・リノベーションで追加工事を発注する際の注意点(1)」の続きです。

追加工事の発注前に見積りをとる

リフォーム・リノベーションの関するトラブルで多い事例として、施主が現場の職人に変更や追加工事を指示することに起因するものがあります。施主が元請の会社に確認もとらずに、どんどん現場で職人に指示してしまう人がいますが、その変更や追加工事のためにプラン上の問題が生じることもあれば、工事金額に関する問題が生じることもあります。

現場の職人が施主からの直接の依頼を簡単に引き受けてしまわずに、丁寧に断ったり元請や営業担当を介するように説明したりすればよいのですが、職人が対応してしまったがために問題となるケースも多発しています。ちなみに、このときの職人に悪気はなく、施主の要望だからと柔軟に対応してあげたというものが多いです。

リフォームの注意点

変更工事や追加工事の発注者(施主)としては、希望する内容を営業担当や元請業者に伝えなければなりません。どの人に伝えるべきであるか、リフォーム・リノベーション工事の着工前に確認しておきましょう。

そして、その工事による工事費の追加がいくらになるのか見積りを確認するのは必須です。その見積り金額は書面(見積書)で確認してください。金額が曖昧なまま発注してしまい、後から想定以上の費用を請求されたという人の話を何度も何度も聞いています。追加工事の発注前にその工事費用を見積書で確認するのは基本的な注意点です。

追加による工期変更・引渡し日変更の確認

リフォームやリノベーションの変更や追加工事を発注した人が陥りがちな問題に、工期の変更があります。その工事のために工期が長くなり、予定していた引渡し日に引渡しを受けられないという事態は多いです。施工会社が追加工事等を受注するときに、どれぐらいの工期延長があって引渡し日が遅延するかきちんと説明すればよいのですが、施主から確認しないと教えてくれないということもあります。

当然ながら、施工会社が見積りを提示するときなどに、工期や引渡し日の変更、遅延について積極的に説明すべきことですが、それができない会社もあるため、施主から確認をとらなければなりません。

あらかじめ工期にゆとりを持たせている場合や、変更・追加工事が軽微なもので工期に影響を与えない場合もありますが、タイトなスケジュールであるときには引渡し日の延期が生じるのも止むを得ないことです。施主の都合で入居日に制限があることもありますから、リフォームやリノベーション工事の請負契約をする時点で、ゆとりあるスケジュールを組むようにしなければなりません。

実は、工期延長を理由にプランの変更や追加をあきらめる人も少なくありません。

ここまで、変更や追加工事を依頼するときの注意点について述べてきました。ただし、前提として、リフォームやリノベーションにおいて工事着手後に変更や追加工事を依頼することによるトラブルは多いことを理解しておき、そういったことはできる限り最小限にとどめ(できれば無いことが好ましい)、余計なトラブルにならないように心がけましょう。

 

執筆者:専門家

 

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