住宅の点検・建物調査(居住中の一戸建て)のレポート 2016年6月~後編~

住宅コンサルティングのアネストのスタッフが、住宅診断(ホームインスペクション)の現場に同行したときの様子を公開するホームインスペクション・レポートです。今回は、「住宅の点検・建物調査(居住中の一戸建て)のレポート 2016年6月~前編~」の続編です。

3階の洋室に移ります。

収納扉の開閉確認

収納の扉を開閉しています。きちんと開閉できるかどうか、また収納内に雨漏り跡などが無いか、確認しています。全ての扉を1つ1つ確認していくのですね。

バルコニー床のひび割れ測定

バルコニーを調査しているところです。バルコニーの床にヒビを発見しました。そのヒビの大きさを測定しています。ヒビの大きさによっては、問題ない場合と、補修をした方が良い場合があります。

今回は、補修をした方が良いと判断されるヒビだったようです。こういった指摘箇所は、報告書にも記載させていただくのですが、補修の必要性は、自分では判断がつきにくいので、アドバイスがもらえるのは、うれしいですね。

バルコニーの水切りのチェック

バルコニーの外壁の下部にある、水切りを確認しています。水切りとは、雨水が外壁などを伝って、壁を汚したり、内部に侵入したりすること防ぐためのものです。

バルコニーの水切りを鏡で調査

まずは手で触って確認し、その後、鏡を使用して水切りの処理が適正かどうかを確認しています。こんな細かなところまで、確認してくれるのですね。

次は、階段の調査です。

階段のインスペクション

写真だと、ただ単に上り下りしているように見えますが、実は違います。1段登るごとに左右に動きながら、1歩1歩踏みしめながら、階段の木材に浮きがないかどうかや、隙間が無いかどうかを確認しています。階段の段数分だけ確認するので、足腰を使いますね。

1階の洗面所・お風呂場に移ります。

洗面台の診断

洗面台の調査をしているところです。照明の点灯や、水を流して排水速度・排水音の異常・排水管の水漏れ・オーバーフローなどの確認をしています。

点検口の確認

お風呂場の天井にある点検口内部を調査しているところです。柱・断熱材・換気ダクトの設置状況などが確認できます。

屋根裏の状況調査

確認すると、断熱材があまり無く、設置状況もよくないようです。

断熱材の施工が悪い

・・・確かに、断熱材がまばらに設置されていて隙間ができていますね。この状態だと、断熱材があっても断熱効果はほとんど無い状態です。特に場所がお風呂場なので、冬は寒さを感じやすそうです。

最後に床下の確認です。

換気口から床下調査

床下には、点検口がなかったので、確認ができないと思っていましたが、駐車場に換気口がありました。本当は床下点検口から確認する方がよいのですが、無ければ換気口からこのように確認できることがあります。

床下の状況チェック

上が換気口から覗いた床下の写真です。束の状態や、束を支える束石などが確認できます。束に水染みのような跡がありますが、小牧さんの推測によると、これは木材のアクで特に問題はないそうです。木材からアクが出ると、このような見た目になるんですね。

素人の私だったら、一見気付かないか、逆に木材の腐朽ではないか??と、必要以上に心配してしまいそうです。こんな時、プロの見解を頂けるのは安心できますね。

調査は、いくつかの指摘箇所があったものの大きな問題もなく終了しました。

今回、お客様はお仕事があり、お立会いができなかったので、終了報告とご挨拶は、お電話にて行い、調査を終了しました。

調査を全て終えた時には、調査開始から約2時間が経過していました。

調査の間、小牧さんは動きっぱなしで、止まったかと思ったら、メモを取ったり写真を撮ったりされていました。前回、丹波さんの調査に同行させて頂いた時(新築一戸建て住宅診断(建売住宅のホームインスペクション)のレポート~前編~)もそうでしたが、本当に体力のいるお仕事だと痛感しました。また細かな配慮や、気付かなければいけない点を見逃さない集中力も必要だと、改めてわかりました。

最後に、お客様には、調査風景の掲載を快く承諾して頂き、ありがとうございました。そして、最後までお読み頂いた皆様、ありがとうございました。

 

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