良い不動産会社、良い営業マンの見分け方(2)
「良い不動産会社、良い営業マンの見分け方(1)」の続きです。
わからないことを正直に言い、調べるか調べ方をアドバイスする
不動産を取り扱うということは、本来ならば簡単なことではありません。不動産取引、住宅ローン、税金など幅広い知識が求められるからです。しかし、住宅の購入希望者からはいろいろな質問が出てくることもあり、ときにはわからないことを質問されることもあります。
そんなときに、わからないことをわからないと正直に言わず、適当に回答してしまい、それを信用して失敗した買主とトラブルになることは少なくありません。わからないことがあれば正直に伝え、すぐに調べて報告しなければなりません。ときには、不動産会社が対応するようなことでないことを質問されることもありますが、その解決のために調べ方や確認すべき先を教えてあげることも大事です。
購入を急がせるにしても本当の理由を言う
住宅の購入を進めていくなかで、営業マンから決断を急かされる場面は本当に多いです。「他にも買おうとしている人がいますよ」というフレーズは誰もが使用する営業トークです。これが本当のときもあれば、ウソのときもあります。
大きな買い物をしようという人にウソの説明で決断を迫ることの悪質さは、不動産会社や営業マン自身によく考えてもらいたいものですが、なくなることはないでしょう。
ただ、住宅の売買仲介をする場面では、不動産会社にも他の購入検討者がいるかどうかわからないこともあります。別の不動産会社が先に売ってしまうことも多いからです。「今現在、他の購入検討者がいるかどうかわかりません。ただ、他の不動産会社が先に買主を見つけて購入申し込みすることはあります」と事実を説明してくれるのであれば、まだ信用できそうです。
重要事項説明と売買契約の日を分ける
購入したい物件を絞っていよいよ売買契約という段階で、重要事項説明という作業があります。これは、その対象物件に関する重要な事項について売買契約を締結する前に書面でもって買主に説明すべきとされているものです(義務です)。
必ず、売買契約の前に重要事項の説明をしなければならないのですが、多くの不動産会社や営業マンは売買契約と同日に契約書の署名・捺印の直前にこの説明を行っています。これでも違法ではありませんが、買主にとっては専門的な説明をはじめて契約の直前で聞かされることになってしまいます。
多くの住宅の売買でこのようなことになっているのですが、これでは買主に対して不親切であることは明白です。売買契約日の前日までに重要事項説明の日を設けて、きちんと説明してくれる人がどうかは信用できる営業マンかどうかを見分けるよい方法です。
※関連ページ
・重要事項説明書の基礎知識や注意点
・住宅の売買契約の流れと基本的な注意点
ホームインスペクション(住宅診断)に協力的
高額な住宅を購入するさいに、新築物件でも中古物件でも第三者のホームインスペクション(住宅診断)を利用する買主は多いです。このホームインスペクション(住宅診断)によって対象物件の問題点が明らかになったときには、購入を中止される人もいます。
しかし、購入中止を嫌がる不動産会社や営業マンはホームインスペクション(住宅診断)の利用をやめさせようとすることがあります。売りたいがために、買主がリスク抑制のために希望することを止める会社や人を信用できるでしょうか。ホームインスペクション(住宅診断)の利用に協力的かどうかは、良い業者か人かを見分けるにはよいチェックポイントです。
物件のメリット・デメリットを説明する人
全ての不動産には、必ずメリットもデメリットも存在します。メリットだけの物件なんてありえません。もちろん、同じことをメリットと感じる人もデメリット感じる人もいますが、そういった大事な判断材料を買主にきちんと説明できることは不動産を扱うものにとって必要な基礎的な資質です。
メリットばかり強調する人よりもデメリットについても丁寧に説明してくれる人であるか見極めましょう。
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