建売住宅を購入するメリットと注意点

新築住宅を取得する場合、建売住宅を購入する人が多いでしょう。売主が土地を取得し建物を建築して、その土地と建物を一体で分譲するスタイルで、住宅取得のスタンダードな方法です。

住宅購入を検討する人のなかには、建売より注文住宅がよいと考えている割合が多いですが、建売を買うか注文建築を目指すか、もしくはマンションを買うかと考えるときには、建売住宅を購入するメリットとデメリットをよく理解しておくべきです。

<<< 建売住宅を購入するメリット >>>

建売住宅を購入するメリットとしては、以下の事項があげられます。

  • 購入してすぐに入居できる(完成物件の場合)
  • 間取りなどで悩む必要がない(注文建築より手間がかからない)
  • 物件数が多いので選択肢が多い(地域による)
  • 実物を見て選べる(完成物件の場合)
  • 土地と建物がセットで住宅ローンの借り入れが土地と建物を別に買うよりスムーズ
  • 必要な資金がわかりやすい

〇購入してすぐに入居できる(完成物件の場合)

購入する建売住宅が完成済み物件である場合、完成を待つ必要がないため、売買契約を締結してから早い時期に入居することができます。住宅ローンの審査期間や引渡しの準備期間を考慮しても、売買契約から1カ月以内も可能なことがあります。

但し、建売住宅でも工事に着手する前や工事中に売買契約を締結することもあるため、そういった場合は完成までの期間を要します。

入居を急ぐ人にとっては好都合なのですが、大事な注意点があります。それは、引渡しを受けるまでの間に、住宅の施工品質を確認する機会を設けて不具合等があれば、売主に補修等を求めることを忘れないことです。入居を急ぐあまり、引渡し前の買主による確認(内覧会や購入者検査などという)を怠ってしまっては、後で後悔することになるでしょう。

〇間取りなどで悩む必要がない(注文建築より手間がかからない)

建売住宅はあらかじめ間取りなどの建物プランが決められているため、「どのような間取りにするべきか?」と悩む必要がありません。注文建築のように、細部に至るまで細かな仕様などについて打ち合わせして決めていく必要もありません。もちろん、デメリットと隣り合わせの事項ですね。

〇物件数が多いので選択肢が多い(地域による)

注文建築を希望する場合で土地を所有していなければ、土地探しから始めなければなりません。しかし、土地の購入は困難が多く、なかなか希望の物件が見つかりづらいものです。郊外なら探しやすいこともありますが。

建売住宅は、都市部でも供給棟数が多いため、注文建築よりも対象となる物件が多くなります。対象物件が多ければ、希望の条件に合う物件を探しやすいこともあります。

〇実物を見て選べる(完成物件の場合)

完成済みの建売住宅を購入するのであれば、実物を見られることが非常に大きなメリットです。各部屋や水回りなどのサイズも図面やパンフレットで見るよりも正確に把握できます。色や風通し、日照なども実物があれば確認しやすいです。

〇土地と建物がセットで住宅ローンの借り入れが土地と建物を別に買うよりスムーズ

建売住宅は、土地と建物を一体で売買します。このような取引は、住宅ローン(融資)を受けやすく、取引もスムーズに進みやすいです。もちろん、購入者の所得・自己資金・年収などの条件も大きく影響するため、必ず購入できるというものではありません。

しかし、注文建築を取得するよりも取引がスムーズに進みやすいことが多いでしょう。

〇必要な資金がわかりやすい

基本的には、購入に必要な資金がいくらであるかわかりやすいのも建売住宅を購入するメリットです。注文建築であれば、工事費用が仕様によって大きく異なるため、詳細な見積書が出てくるまで価格がわかりづらいものです。見積書を見て驚く人も多いです。

但し、建売住宅でもオプション工事、外構工事、仕様変更などによって価格があがることもあるため注意しなければなりません。また、諸費用が想定より高いということもあるため、売買契約に含まれる範囲や諸費用については早い段階で確認しておきましょう。

次は、「建売住宅を購入するデメリットと注意点」です。

執筆者:専門家

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