住宅の新築をする前には、地盤調査を行い、その調査結果や建物プランなどから適切な地盤改良工事(地盤補強工事)を検討するものです。その地盤改良工事(地盤補強工事)には、いくつかの種類があり、適切な工法を選択していくことになります。
地盤調査の結果次第では、地盤改良工事(地盤補強工事)の費用が大きくなってしまうことがあるのですが、コストを抑えるために適切な地盤改良工事(地盤補強工事)をしないこともあり、問題化しています。
ここでは、地盤改良工事(地盤補強工事)の工法について確認しましょう。地盤改良工事として、主に「表層改良工法」「柱状改良工法」「鋼管杭工法」の3つがあげられます。それぞれ特徴もコストも異なるので、適切なものを選択したいところです。
表層改良工法
土地を掘削して、そこにセメント系固化材を混ぜ、しっかり撹拌、転圧をすることで、軟弱な地盤を固める方法を表層改良工法といいます。軟弱地盤が地面から浅い位置である場合に採用され、一般的には深さ2m程度までです。
柱状改良工法
軟弱地盤を掘削しならがらセメントミルクを柱状に注入して、さらに撹拌していき、地中に杭を作る方法を柱状改良工法といいます。軟弱地盤が深い位置まである場合に、固い地盤(支持地盤)までこの杭を作ることで建物を支えるものです。
鋼管杭工法
鋼管杭工法は、軟弱地盤がかなり深い位置まである場合に採用されることがあります。固い地盤(支持地盤)まで鋼管杭を打ちます。柱状改良工法に似ているように思われますが、柱状改良工法や表層改良工法が地盤そのものを固めるのに対して、この鋼管杭工法は鋼管杭という既成の杭を固い地盤(支持地盤)まで打つという点で大きな違いがあります。
地盤改良工事は、工法の選択も大事ですが、その工事が適切に施工されているかどうかが大切です。その確認を買主が自ら行うのは困難なので、地盤改良工事の第三者検査も1つの方法です。