住宅購入する人の平均年収

「いつ家を買うか?」というテーマに関して、住宅を購入する年齢について見てきましたが、次は住宅を購入している人たちの年収について見ていきましょう。「他の人はどれぐらいの年収で住宅を買っているのだろう?」と気になる方も多いでしょう。

はじめて家を買う人の世帯年収

住宅を購入している人の年収を確認するには、国交省の住宅市場動向調査(平成24年度版:平成25年に公表)の結果が参考になります。これによりますと、第1次取得者(はじめて住宅を購入する人)の世帯年収は住宅種別ごとに以下のような結果が出ています。

注文住宅 ※平均年収:579万円

400万円未満  16.4%
400~ 600万円 37.9%
600~ 800万円 23.2%
800~1000万円  7.9%
1000~1200万円  2.6%
1200万円以上   3.9%
無回答      8.1%

分譲住宅(建売住宅や分譲マンション) ※平均年収645万円

400万円未満   3.1%
400~ 600万円 34.4%
600~ 800万円 34.1%
800~1000万円 13.1%
1000~1200万円  3.5%
1200万円以上   1.7%
無回答     10.1%

中古住宅 ※平均年収:578万円

400万円未満  12.2%
400~ 600万円 40.0%
600~ 800万円 28.5%
800~1000万円  9.5%
1000~1200万円  2.9%
1200万円以上   1.0%
無回答      5.9%

はじめて住宅を購入する人のなかで、最も多い年収の層は400~600万円であることがはっきりとわかります。「いつ家を買うか?「住宅購入する人の平均年齢」」にもあるように、年齢的には30歳代半ばが多いため、30歳代半ばで年収が400~600万円の方がはじめて家を買うタイミングになっていることがわかります。これに該当する方は、これを読まれて「じゃあ、私も買ってもいいか」と思われたかもしれません。

また、注文住宅および中古住宅は分譲住宅よりも年収が少ない層が多いこともわかります。中古住宅は分譲住宅に比べて購入価格が安いために、年収が下がる傾向にあるのは良く理解できます。それに対して分譲住宅よりも建築コストが高いことの多い注文住宅までも分譲住宅より年収が少ないことには少し驚かれるかもしれません。

注文住宅は両親の所有する土地に建築する場合、土地価格がないために建築しやすいことが影響していると予想されます。分譲住宅は土地と建物の両方の代金が必要ですからね。

こうしてみると、年収に応じて購入する住宅の価格帯がかわるわけですから(当然ですね)、過度に年収を意識しすぎずに身の丈に合った住宅選びをすることが良いといえるでしょう。もちろん年収だけで判断することではなく、自己資金(親からの資金援助を含む)も考慮しなければなりません。

また、分譲住宅の平均年収が645万円となっており、中古住宅などよりも年収が高くなってはおりますが、分譲住宅でもいろいろです。ローコスト住宅(低価格住宅)が増えており、建物がしっかりしていて、購入後のメンテナンスもしっかりしておけば、永く住み続けることも可能ですから平均年収だけにとらわれずに検討しても良いでしょう。

では、次に「いつ家を買うか?「住宅購入する人の予算・資金計画」」について見ていきましょう。

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