次にかぶり厚の注意点とチェックポイントです。かぶり厚とは、鉄筋からコンクリートの表面までの距離です。このかぶり厚はコンクリートを打設する前にチェックしなければなりません。
基礎の立上り(土に接する部分)のかぶり厚は40mm以上とし、底盤(土に接する部分)のかぶり厚は60mm以上とします。このかぶり厚を確保するために、スペーサーが使用されますが、このスペーサーが適切に設置されているのか確認する必要があります。
底盤部分のスペーサー(サイコロ)が鉄筋からずれて、鉄筋が部分的に下がってしまい、必要なかぶり厚を取れないことがあります。
上の写真は、基礎立上り部分です。白く丸いものが見えますが、これがスペーサーです。
下図は、前ページと同じ図ですが、「40」と記載されている部分が、「40mmのかぶり厚」という意味で基礎立上り部分のかぶり厚を示しています。
かぶり厚は鉄筋の酸化予防とコンクリートのクラック防止に必要ですので、その寸法を確保する事の重要性を認識する必要があります。必要なかぶり厚をとれないと、耐久性の面で問題が生じることになるので、ここでのチェックはしっかりしておきたいところです。ちなみに、基礎の底盤に敷くサイコロの設置間隔は910mm以下としますが、実際にはもっと短い間隔で設置されていることも多いです。
< 鉄筋等のチェックポイント >
- かぶり厚
- 補強筋(コーナー部・開口部)
- スリーブ
- 逃げ配管の状態