次に補強筋の注意点とチェックポイントです。
基礎コンクリートに孔や開口部がある箇所は、どうしても強度が弱くなってしまうため、そのような箇所では補強筋で補強する必要があるのです。
基礎の立上りに通気口がある場合や人通口がある場合には、その周囲を補強筋で補強するのです。また、配管のスリーブがあるところも同様です。
通気口や人通口(下の写真の中央部)、スリーブなどは必要なものなので、補強筋で対応することになります。ちなみに、基礎コンクリートを貫通する孔の大きさが60mm未満であれば補強筋をする必要はありません。ただ、スリーブ廻りの補強筋や人通口の補強筋の考え方は設計者(施工業者)によって多少の違いがあります。補強筋の入れ方・その鉄筋径・定着の取り方などによります。
本来は鉄筋コンクリート構造標準仕様書及び配筋標準図があって、その図面を元に監理するのですが、現実には木造の住宅の図面にはそういう図面が無いのが実情です。
現場では施工業者の今までの実績とか鉄筋業者の慣習などに拠り差異が見られます。木造が専門の業者の場合は特にそういう傾向が見られます。
つまり、施工業者によって異なる部分ですので、しっかりチェック(検査)しておかないといけないとも言える部分です。
次に、ホールダウン用アンカーボルトのチェックです。設計図書と照合しながら、図面通りの位置に設置されているか、本数は間違いないかを確認します。そして、埋め込み状態や型枠にしっかり固定されているかもチェックしなければなりません。
基礎配筋が完了すれば、床下換気口や人通口、配管の位置が確保されているか、鉄筋に乱れがないかといったことを改めて確認しておきたいところです。さらに、配筋工事の過程で防湿シートが破れることもあるので、ここで再チェックしなければなりません。基礎の配筋工事は大事な工程ですので、第三者の住宅検査も検討すると良いでしょう。
チェックポイント
鉄筋等
- かぶり厚
- 補強筋(コーナー部・開口部)
- スリーブ
- 逃げ配管の状態
金物:アンカーボルト
- 埋め込み状態
- 通心
- 首手寸法
- 位置
- 本数
- 型枠への固定
換気
- 床下換気口