筋交いのチェックポイントは、まず設計図書と照合して位置の確認です。今までの建築中の住宅検査でも、驚くことに筋交いの位置を間違っているということが何度かありました。当然ながら、計画通りの耐震性を得られない可能性があるわけですので注意が必要です。
筋交いの位置や使用材料の寸法、本数は基本的なようですが、しっかり確認しておくと良いでしょう。
また、筋交いは金物のチェックも大事です。使用されている筋交い金物の種類をチェックし、柱とその金物の接合部の取付状況は必ずチェックしましょう。
この筋交い金物は、別の金物(ホールダウン金物など)と近い位置に設置されることがある(上の写真)ため、そういう場合にはその位置関係を考慮しなければなりません。こういうところで、不適切な工事をされてしまうことがあります。
筋交いによる耐力壁ではなく、耐力面材による耐力壁の場合のチェックポイントも記しておきます。この場合は釘の使い方が重要ですので、よく注意してください。
使用する構造用合板の厚さに適した釘を使用し、構造用合板の周辺(外周)は100mmピッチ(間隔)で打ち、構造用合板の中心部分(建て方向)は200mmピッチ(間隔)が良いでしょう。このピッチは必ず計測してください。
但し、既製品の下地(パーティカルボード)には、3倍壁の場合は75mmピッチ、4倍壁の場合は50mmッチというものもあります。
このときに、釘が構造用合板にめり込んでいないか確認しましょう。釘のめり込みがひどく多い場合には、耐力が下がることになります。
チェックポイント
筋交い
- 端部接合方法
- 金物の取付け
- 両端の柱の金物による固定・使用箇所・本数・寸法
面材耐力壁
- 筋交いに代わる合板の設置
- 筋交いに代わる合板の釘の種類
- 筋交いに代わる合板の釘ピッチ