地縄張りとは縄張りとも呼ばれますが、住宅の建築工事の初めに行うもので、敷地内における建物の配置を示していく作業です。設計図書を確認しながら、縄やビニール紐で輪郭を地面に張って、建物の配置を示していきます。
この地縄張り(縄張り)によって、施主が建物の位置などのイメージを確認することも目的の1つです。しかし、地縄張りの際に施主に立会いを求めない施工者やハウスメーカーもあります。また、未着工の建売住宅を購入した場合では、売主から地縄張りの立会いを案内されることは少ないようです。
この地縄張り(縄張り)のときに、現場でベンチマーク(BM)を定めて、そこから一定の高さをGLとします。現場にもよりますが、道路のマンホールなどをベンチマークとすることが多いです。
GLとは、グランドレベルの略ですが、建物の高さを見る基準となります。設計段階でもGL(設計GL)を定めていますが、これを現場でどこにするか決めるわけです。
次に行われるのが遣り方(やりかた)です。遣り方を基準として地業工事・土工事・基礎工事を行うので大事な工程です。図面通りであることを確認しなければなりません。
この遣り方とは、建物の位置・基礎の高さ・水平などを決める工程で、地縄張りの外側(50~100cm程度はなれている)に杭や板を張り巡らせる作業です。作業後は、杭と板で地縄張りの外側を囲った状態になります。
この際の板は水貫と呼ばれますが、オートレベルなどを使用して、GL(基準となる高さ)から一定の高さに水平に設置していきます。
この板(水貫)に描かれた芯墨の位置が建物の壁芯です。芯墨に沿って張られる水糸が壁芯を示していますので、敷地境界線・道路境界線と水糸の距離を測り、図面と合っていることを確認しなければなりません。