中古住宅を購入後、引渡し後・入居前に買主が後悔しないためにやるべきこと

中古住宅を購入するのは、大変な労力・決断力が必要ですので、売買契約を締結したり、引き渡し・決済をしたりする頃には、疲れてしまっている人もいますが、住宅購入はそこでお仕舞ではないですね。入居するまでにはまだまだやるべきことは多いです。

引越しの当日や入居後に後悔しないように、買主が入居までにやるべきことを紹介しますので、売買契約をした人は、ここでやるべきことを確認しておきましょう。

入居前に建物の最終チェックをすべき

中古住宅を購入するとき、売買契約の前に自分自身で、またはプロのホームインスペクターにホームインスペクション(住宅診断)を依頼して、建物の状態を確認したことでしょう。その状態を考慮して、その後のリフォームや修繕工事をすることになりますが、引き渡しを受けた後に、家具や荷物が何もない状態で改めて自分自身で建物の状態を最終チェックしてください。

家具等がない空き家の状態になって初めて確認できる不具合が見つかることもあるからです。

購入前にホームインスペクションを依頼していないなら、入居前に

もし、購入する前に、プロのホームインスペクションを依頼していないのであれば、このタイミングで利用することを考えましょう。入居する前であれば、見つかった建物の不具合への補修対応をしやすいことも多いですし、入居後(家具等を入れた後)には隠れてしまう箇所まで確認できるメリットもあります。

設備も慎重にチェックしよう

建物の最終チェックは、建物の構造躯体に関わる点だけではなく、設備もよく確認しましょう。キッチン・洗面台・トイレ・浴室などで水道を使って排水テストをしたり、各電気のスイッチを入れて動作状況を確認したり、サッシ・扉などの建具の動作状況を確認したりしましょう。

売主が不動産会社(宅建業者)である場合、こういった設備の保証期間が、引渡し日から7日間などとなっていることもあるので、保証期間内に確認することを忘れないようにしましょう。保証内容と期間は、売買契約書などで確認してください。

適切なリフォームと補修工事

購入後にリフォーム・リノベーションを行う前提で中古住宅を購入する人は多いです。その予定しているリフォームだけではなく、購入前や購入後の建物チェックの結果を考慮して、必要な補修工事があれば、一緒に工事をすることを考えてください。

リフォームとは?リノベーションとは?

一般的に、リフォームとは、壁紙やフローリングの張り替え、キッチンとトイレなどの設備の交換を指し、リノベーションとは、間仕切り壁の変更(撤去や新設・移動)や用途変更などを伴う比較的大きなリフォームを指します。リノベーションは、その住宅の価値を高めるような工事をイメージするよいでしょう。

壁紙などの修繕・補修は、リフォームの一部でもあります。

必要な補修工事をリフォーム計画の一部に入れよう

リフォームの計画(工事範囲・仕様など)をする際、「綺麗にしたい」という視点だけではなく、快適に暮らすための性能向上につながるものや、そのままにしておくと早期に住宅が痛んでしまう点や危ない点を補修するという視点でも検討することをお勧めします。

見た目だけ綺麗にしても、快適に生活できなかったり、早めに傷んでしまったりすると後悔することになるからです。

補修工事を同時にすると経済的にもお得

綺麗にしたい箇所だけリフォームしておいて、住み始めてから必要な補修工事を追加でやればよいと考える人もいます。しかし、それでは、工事の効率が悪く、工事費用の負担が結果的に割だけになることは少なくありません。

早めに建物の状態を把握して、適切な補修工事をリフォーム計画に含めて考慮するとよいでしょう。

清掃(ハウスクリーニング)

中古住宅は、それまで他人が住んでいた家です。前の所有者や居住者が綺麗にして退去していることもありますが、それでも思いのほか、汚れがあるものです。入居する前には、しっかり清掃する必要があるでしょう。

自分たちで時間をかけて清掃するのもよいですし、専門業者にハウスクリーニングを依頼してもよいでしょう。

浴室やキッチンの換気扇など、自分たちで清掃するには大変な箇所だけ、専門業者に依頼する人も多いです。皆さんの考え方、予算などに合わせて検討してください。

引っ越し業者とライフライン(水道・電気・ガス)の手配

引越し日が決まれば、早めに引越し業者の手配が必要ですね。人手不足の引越し業界ですから、早めに段取りしないと、混雑する時期(特に3月)は希望に予約できないこともありますし、価格が非常に高いこともあります。

引越し業者の選定にあたっては、必ず、複数の業者で相見積もりをとってください。ここを怠ると、相場より高い価格で発注することになるでしょう。

水道・電気・ガスといったライフラインの手続きも忘れないでください。各所に開通や移転の届け・申請をしないといけません。そして、インターネットの移転または新規開通の手続きも必要ですね。

また、郵便物の転送届や役所での住所変更の手続きも必要です。

その他

ここまでに引越し前にやるべきことを紹介してきましたが、ここまで見てきただけでもやることが多いですよね。
しかし、まだまだやるべきこと、考えておくべきことはあります。

火災保険・地震保険

住宅は、所有するにしても借りるにしても火災保険が大事ですね。保険に入っておかないと万一のときに、建物を建て替えなどする費用を捻出できず、困ったことになります。そして、最近では地震保険に加入する人も非常に多いです。

火災保険と地震保険については、購入する物件が決まれば、早い段階で見積りをとるなどして、比較検討するとよいでしょう。保険料は、保険会社や条件によって差異が大きいですから、不動産会社に勧められたと言うだけで商品を決めない方がよいでしょう。

近隣挨拶・ゴミ出しルール・自治会情報の確認

引っ越しの当日には、近隣挨拶に伺うことが多いですね。そのために持参する手土産の準備も必要です。また、その地域のゴミ出しなどのルールの確認や自治会情報も確認しましょう。役所である程度の情報を得られることも多いですが、細かなことは近隣挨拶や自治会長への挨拶の際に確認するのもよいでしょう。

防犯・セキュリティ対策

住宅の防犯・セキュリティ対策についても検討しておきましょう。建物のハード面で工夫できること(防犯ガラスにするなど)もありますが、警備会社と契約する対策もあります。防犯対策には、小さくないコストがかかるものですが、窃盗・強盗などの犯罪被害もありますので、慎重に検討することをお勧めします。

ホームインスペクションのアネスト

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第三者の一級建築士が、住宅購入・新築時などに建物の施工ミスや劣化具合などを調査する。新築(建築途中および完成物件)・中古住宅に対応。安心してマイホームを購入できる。