不動産の売買契約書は、業界人や関連知識をお持ちの人以外が見てもすぐに容易に理解できるものではありません。普段から企業の契約行為などに携わる人でも、不動産業界の習慣となると理解していないことも多いでしょう。
売買契約書は、買主が不動産業者に対して前もって要求しない限り、契約日よりも前の日に見せてもらえないことも非常に多いです。数千万円もの契約書類であるにも関わらず、買主から要求しなければ契約の当日まで契約書類を見せないなんて驚く人も少なくないでしょう。
少し残念な業界体質、業界慣習です。ただ、全ての不動産業者がそうというわけではなく、事前に売買契約書類を持参してその内容について詳しく説明してくれる会社もあります。担当者によって異なることもあります。
ここで買主が知っておきたいのは、買主から積極的に申し出ることです。「売買契約書を事前に読んで理解しておきたいので、契約日の〇日前までに送ってください」などと言えば、対応してもらえるはずです。ここで、事前に売買契約書を見せることを拒否するようであれば、そのような不動産業者から高額な住宅を買うのはリスクが高すぎますから再検討した方がよいでしょう。
さすがに拒否されることはほとんどないと思いますが、、
ちなみに、売買契約書を事前に見せてもらうよう要求することを遠慮される方がいます。本来ならば、何も言わなくても事前に見せて説明すべき書類ですから、それを要求するのに遠慮する必要は全くありません。当然のことですから、堂々と不動産業者に要望を伝えましょう。
売買契約書を事前に見せてもらう際には、一緒に重要事項説明書も見せてもらうようにしましょう。この2つの書類の違いは「売買契約書と重要事項説明書の意味と違い」で確認してください。