賢いリフォーム・リノベーションの流れと基本的な注意点
リフォームやリノベーションは、その工事内容などにもよりますが、一般的な住宅の所有者にとってはそれなりに慎重さを要する思い切った投資となることが多いでしょう。特に100万円単位のリフォームやリノベーション工事を発注するのであれば、失敗は許されません。
500万円を超えるリフォーム・リノベーションや、なかには1000万円を超えるものまでありますが、いずれにしても「失敗しました」では済まされない投資金額と言えます。
リフォームやリノベーションで失敗しないためには、まずは適切な進め方を理解しておくことです。思いつきで動き始めて、リフォーム・リノベーション業者のペースだけで進めてしまっては後で後悔する確率も高くなるでしょう。失敗しないための賢いリフォーム・リノベーションの流れを以下で確認してください。
以下の流れのなかには、その時点で注意すべき点についても簡単に記載しております。その他にもチェックポイントは多いですが、まずはおおまかな流れと注意点を知って頂くためのコラムです。
1. リノベーションの目的と希望の内容、予算を整理する
2.住宅診断(ホームインスペクション)を利用して建物の状態を確認する
リノベーションの難しさの1つは想定外の劣化や腐食等のために、補修工事費が加算されて、予算をオーバーしてしまうことです。そのリスクを少しでも抑えるため、専門家の住宅診断(ホームインスペクション)を利用しておくことをお奨めします。
3.リノベーションを進めるか検討する
リノベーションに不向き又は建替えの方がよいならリノベーションを中止する。
4.リノベーション工事の見積りをとる
複数の業者で相見積もりをとる
5.リノベーションの依頼先(工事業者)を選ぶ
相見積もりの結果を比較検討したり、要望の反映や住宅診断(ホームインスペクション)の結果が活かされたりしているかも要チェックです。
6.リノベーション工事を発注する(契約する)
7.仮住まいへ引っ越す(自宅の場合)
リノベーション工事の発注前(請負契約を交わす前)あたりに、仮住まい先を探しておきます。発注して着工するまでの間に引越ししてください。
8.工事着工
着工してから完成までの間は、工事業者に任せる形になりますが、工事が予定通りのスケジュールで進んでいるか確認することも忘れないようにしましょう。また、工事の品質(工事ミスがないか等)のチェックも重要です。工事規模によっては、第三者によるリノベーション工事中の住宅検査も利用しましょう。
9.工事完了
10.完成検査
リノベーション工事が完了すれば、施工者による完了検査を経て施主による完成検査が引渡し前に実施されます。この際も第三者による検査を利用すれば安心感が増します。この検査で指摘事項の補修後の確認を経て、次の引渡しへと進みます。
11.引渡し
完了検査で指摘したことが補修されれば、いよいよ引渡しです。残代金の支払いをして引渡しを受けましょう。
以上がリフォーム・リノベーションの基本的な流れと大まかな注意点です。工事費の見積りや工事中のチェックポイントなど大事な点は以降のコラムも参考にしてください。次は「希望のリフォーム・リノベーションとやるべき補修工事の洗い出し」です。