マンション内覧会の指摘事項
マンションを買って初めて自分の部屋を見ることが出来るのが、内覧会です。内覧会は事業主が購入者に出来上がった部屋を見ていただき、不具合があれば指摘することで、手直しをしてくれます。購入者は初めて部屋に入るわけですから、部屋の広さや設備に目が行きがちで、あっという間に時間が過ぎていきます。
それと建物によりましては、「 内覧は30分で終えてください」 と言うところもあります。専門家と一緒に内覧をするメリットの1つは気持ちを落ち着かせて、時間に追われずにじっくりと部屋内部を見るようになることかもしれません。
第三者として、内覧会に立会いする仕事をしておりますが、内覧時の指摘として一番多いのがキズや汚れです。内覧をする前には事業主や施工者によるチェックをしているのですが、少なからず指摘事項として出てきます。
しかし、大事なのはキズや汚れのチェックではありません。内覧時に特に注意してチェックしているのが、アルミサッシや内部建具の扉の動作です。この部分での指摘事項で多いのが、サッシや網戸の音鳴りです。これは調整をすればすぐになくなりますので、気付いて指摘さえすれば安心です。
それとキッチンや洗面台で水を流して水漏れなどがないかを調べることも重要です。
その他の注意点としましては、キッチンや洗面台、家具の扉の戸当りです。既製品ではある場合があるのですが、ない場合はできる限り、つけてもらうようにお願いしています。それと棚がスムーズに動くかもチェックしておくほうがいいです。意外と動きが悪いものがあり、これも手直ししてもらうようにしています。
内覧において、指摘でどの程度言えばいいのか分からないと時々聞きますが、日常の使い方に支障がないかの視点でチェックすればいいと思います。不明な点は専門家に質問をしながらチェックをしますと、建物への理解も深まり、住んでからの手入れにも役に立つと思います
清水正勝 一級建築士 住宅の設計・監理、ホームインスペクション(住宅検査・住宅診断)を行っており、大阪を中心に関西で活躍している。 住宅検査・住宅診断のアネスト 清水正勝建築研究室 |