住宅購入の賢い物件情報の入手方法
住まいを購入しようと思って最初にやるのはネットで情報収集、という方も多いでしょう。
世の中、なんでもネットで完結するように見えますが、こと不動産の物件情報に関してはそうではありません。ネットに出ない、出せない情報も多くあります。土地、新築一戸建（建売）、中古マンションなど、どんな物件を選ぶにせよ、その時に売りに出ている全ての情報を知った上で選択したいですよね。
方法は３つあります。
その１【ネットで探す】
ネットに出ない物件があると言っても最初はここからです。
不動産ポータルサイトと呼ばれるサイトがあります。代表的なのはathome、home's、suumoなどです。これらの運営会社は不動産業者ではありませんので、気になる物件があったら掲載した不動産会社へ問い合わせる事になります。何社も同じ物件を掲載している事もよくあります。これはどこの業者でも取り扱い可能な物件です。
また、不動産会社が運営するサイトも星の数ほどあります。そこでよくあるのが会員登録をさせて『会員になると未公開物件も検索できます』としているものです。この『未公開物件』、なんかそそられる響きですが、要は売主の希望でネット公開していない物件で、不動産会社へ行けばどこでも入手できる情報がほとんどです。
新築一戸建て（建売）はネット掲載不可の物件が以外とありますし、中古物件は売主個人が居住中の事が多いのでプライバシーなどに考慮して載せない場合も多いのです。
以上からネットでの情報収集は、地域の相場を把握したり、希望エリアでの物件の多い少ないを判断する程度で良いでしょう。もちろん、中には希望にぴったりの物件があるかもしれませんので注意が必要です。その場合でも次の方法を試してみてから決断するべきだと思います。
その２【不動産仲介業者で探してもらう】
結論から言うとこれが一番情報量が多いです。ネット掲載不可の物件でも売主は売りたい訳です。なので不動産会社に情報が集まるのです。
具体的に言うと不動産業者だけが入れるレインズというネットワークと、それと同じく不動産業者だけが加入できるアットホームという会社の物件情報システムがあり、クローズドの中で情報が行きかっているのです。
一番情報が多いとは言っても、不動産業者が紹介してくれない物件も存在します。
１． 新築一戸建（建売）で、分譲会社が直接販売しており他社に公開しない物件。
２． 中古（一戸建て、マンション）で売却依頼を受けた業者が他社に紹介しない物件。
後者は「物件の囲い込み」として問題になっていますが、実態としてあるのが現状です。これらの情報は、売主の分譲会社のサイトを見たり、もしくは売却依頼を受けた業者へ出向いたりしたら情報を入手できます。その業者のチラシなども注意して下さい。
その３【地元情報をチェックする】
探しているのが今住んでいる所の近所なら、新聞の折り込みチラシや現地看板などを気にして見るのも良い方法です。どこにも掲載されていない物件が出ている事があります。
そういう物件を見つけたら、その会社のサイトもチェックしましょう。信用できなさそうな会社の場合もありますから注意が必要です。また、その会社で最初に情報発信しただけで、どこの不動産会社でも取扱いする場合もあります。こういう場合に備えて、日ごろから気楽に情報を聞ける営業マンを見つけておけば便利です。
これら３つの方法を使う事によって、ほぼ全ての物件情報を手に入れる事ができるようになります。
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石山剛 （不動産コンサルタント・宅地建物取引主任者） 売買仲介をメインに２０年近く不動産業界に携わる。その経験を生かし、住宅購入不動産コンサルタントとしての活動を開始。地域に特化した不動産セミナーの開催など、購入者目線のアドバイスを行っている。 石山不動産コンサルティング事務所 |
