ハウスメーカーでの家づくり
夢に見たマイホームの間取りを考えるのは本当にワクワクしますし、家づくりの中でも一番楽しい時といえるかもしれません。
最近では一般の人でもパソコンで間取りを作成することができるソフトがあったりするので、既に理想の間取りを完成させているという、これから家づくりに取り掛かる人もいらっしゃることでしょう。
その間取り図(プラン)を持って、住宅展示場内のハウスメーカーのモデルハウスにに足を運びます。と、ここまでは何となく想像することができるかもしれませんが、ここから先は未知だという方も多いと思います。
私が住宅設計の経験で得たこと、感じたことについて、これから述べたいと思います。
私も何度となく経験があるのですが、実際に自分で作成したプランをハウスメーカーに持参されるお客様はいらっしゃいます。そのようなお客様は、かなりこだわりが強い傾向があります。
自分の中で完成させた理想のプランなので、変更されたり、手直しされたりすると嫌な気分になるかもしれませんが、やはりそこはプロの方にお任せするのをお勧めします。主に家づくりに関わってくるハウスメーカーの社員は、営業担当、設計担当、現場担当の3者になります。
まず、最初に接することになるのが営業担当です。家づくりに関して、ハウスメーカーとお客様の間に立つ窓口のような役割をします。ベテランの営業担当ならばプランをつくることができます。
ただ、親切、熱心な方も多いので、お客様の要望を何でも聞き入れてしまうということも少なくありません。間取りをつくることはできても、構造的に無理があったり、守らなければいけない法律がないがしろにされていたり、問題をはらんでいることがあるので注意が必要です。
そこで出来る限り、間取りの打ち合わせの場には設計担当に同席してもらうのがいいと思います。間取りに関することはもちろん、構造、法律、その他住宅に関する知識を豊富に備えています。
実際に建築することになれば多くの場合、本当に建つように図面を描いたり、法律的な手続きをとってくれるのが設計担当です。より良いマイホームの実現のためにも、早い段階から関わっておいてもらうことをお勧めします。
現場担当にも打ち合わせに同席してもらうのもいいでしょう。建築現場で何もないところから家をつくる過程を監督するのが彼らの主な仕事です。打ち合わせに同席して家づくりに対する思いを共有してもうことで、現場にプラスの効果をもたらすことでしょう。
ハウスメーカーには、他にも展示場のアドバイザーや色々な手続きをしてくれる事務担当などの社員がいます。より多くの社員と関わることで、家づくりはどんどん良いものになっていきます。
それが普通だといえば普通のことなのですが、ひどい場合最後まで営業担当に会っただけで家づくりが終わるということもあります。それだけは何としても避けてもらいたいです。
○執筆者:
A-24
○プロフィール:
ハウスメーカーで設計を5年間担当してきた1級建築士です。