今後の住宅はメンテナンスが大事!<2>
□中古住宅の流通量
日本では、中古住宅よりも新築住宅の方が好まれてきました。今でも基本的にはそうですね。新しいものを好むのは日本人の国民性かもしれません。
そして、これまでに書いてきたように、日本の住宅の寿命は極端に短いという現実もあり、日本の中古住宅の流通量は外国に比べて極端に少ないものとなっています。
中古住宅の流通戸数は、住宅の供給戸数の10%程度だといわれています。アメリカでは、80%程度だと言われていますから、日本が如何に少ないものであるかわかって頂けるでしょう。
ただ、国の方針としては、今後は中古住宅の流通量の拡大を推し進めていくようです。外国と比べても極端に流通量の少ない現状と合せて考えると、今後の日本の中古住宅の流通量が拡大していく可能性は高いと言えるでしょう。
□建物の資産価値
これまでは、25年〜35年で建て替えることを前提としていたこともあり、建物の資産価値は非常に低いものでした。今でもそうですが。
一般的には、新築時が最も資産価値が高く、それ以降は年々、資産価値が減少していくのです。
しかし、今後、住宅の長寿命化や中古住宅の流通拡大が進むなかで、建物の資産価値が見直されてくると考えられます。
永く安心して暮らせる建物(住宅)、適切にメンテナンスがされている建物(住宅)、そして、メンテナンスし易い建物(住宅)については、資産価値の著しい下落が収まったり、ある程度のレベルでの維持も考えられるでしょう。
そして、数10年後には、日本の住宅も欧米の住宅のように、古くても良い家の売買価格が新築住宅並みかそれ以上になる可能性もあるかもしれませんね。
□今後の住宅はメンテナンスが大事!
これまでに書いてきたように、今後は日本でも中古住宅の価値が大幅に見直される可能性が高いでしょう。
ただ、古い住宅も一律に価値が上がるのではなく、「永く安心して暮らせる建物(住宅)、適切にメンテナンスがされている建物(住宅)、そして、メンテナンスし易い建物(住宅)」の価値が最も見直されることになるでしょう。
愛着あるマイホームの資産価値が高い方が良いのは言うまでもありませんね。将来、売却する際にも資産価値の高い住宅が有利であることは当然です。
そして、そもそも資産価値に関係なく、自分が、家族が永く暮らす住まいを良い状態に保つことは、それ自体が素晴らしいことではないでしょうか。
皆さんも、このウェブサイトで有益な情報を得て、良い住まいを保ってください。