リフォーム・リノベーションの見積りの注意点(相見積もりは必要か?)
どの会社に工事を発注するのか検討するうえで、必ず通るべき道は見積り依頼です。見積りを依頼する際に複数社にお願いして比較検討する、つまり相見積もりをとることは常識と言ってよいでしょう。工事規模が数十万円程度のものであっても相見積もりをとるように心がけてください。
なかには、
「他のリフォーム業者に見積りを出すなんて、天秤にかけるようで・・・」
などと遠慮される方もいますが、そのような遠慮は不要です。
どのような商品を購入するときでも、比較検討するのは当たり前です。ましてや、リフォーム・リノベーションは決して安いものではありませんし、遠慮などせず、必ず、相見積りを依頼するようにしましょう。
そして、見積りを依頼する際には、リフォーム・リノベーション業者に対して、
「他社さんにも見積りを依頼していますので」
と伝えておくのがマナーです。リフォーム・リノベーション業者の方も、
「相見積りをとっていますか?」
と質問することが多いでしょう。これには、正直に回答してください。
また、相見積もりは、各社ともに同じ条件で依頼しましょう。相見積りの目的は、業者同士で競争させて価格を下げさせるためだけではありません。同じ条件、同じお話をお伝えしたうえで、どのような書式・内容の見積りや提案が出てくるのかをチェックすることで、業者選びの良い選択材料になるのです。
相見積りは同じ条件・要望に対して、
- どのような価格となるのか?
- どのような対応をするか?
- どのようなサービスがあるのか?
などの諸条件を比較するためのものですから、同じ条件・要望でないと、比較しづらいものです。
ちなみに、リフォームや・リノベーションの工事中や完成後に第三者の専門家による住宅検査を利用する方が増えていますが、その予定があるならば、見積りを依頼する時点で業者へ伝えておくと良いでしょう。抑止力にもなりますし、住宅検査を入れるときの段取りもスムーズに運びやすくなります。
○相見積もりで見積書を比較・チェックすべきもの
各社から見積書が提示されたとき、具体的に見積書の何をチェックして比較すべきなのでしょうか。チェックすべき点としては以下のものがあげられます。
- 詳細な項目が記載されているか
- 単価・数量が明確か
- 似た項目が複数ないか(同じ請求があることも!)
- 仕様がある程度、明確か
- 見積り前に現場をしっかり調査したか
できれば、使用する材料と施工費(人工代など)がそれぞれ明確になっていることが好ましいです。また、材料・商品のメーカー名や商品名・品番が明確であるかも確認しておきましょう。
驚くことですが、同じような工事項目が名称を変えて掲載されていることもあります。見積書を作成する際の悪意のないミスであることもありますが。詳細な見積書を作成することは、リフォーム・リノベーション業者にとっては面倒な作業ですが、施主にとっては非常に大事なものです。
それだけに、この見積書の作成やプランの提示のところを丁寧に対応して頂ける業者かどうかは、その業者の質を見極めるポイントにもなります。
〇工事費以外を含めた総コストの比較も業者選びの材料に
見積りの内容をよく比較検討して、リフォーム・リノベーション業者を選ぶのは言うまでもありませんが、工事費用以外のコストで差がつくケースもあるため、工事費以外を含めた総額で判断するように注意しましょう。
工事費以外の費用については、たとえば、建築確認費用(必要な場合)・設計料・工事監理費・プロデュース料などが考えられます。また、なかには仮住まいにかかる費用(引越し代や家賃)を負担してくれる会社もあるため、そういったところまで比較検討する材料として考えましょう。
工事の見積りについては、次の「リフォーム・リノベーションの相見積もりと比較検討」も読んでおきましょう。