工期が短く、突貫工事が心配
最近の新築住宅の工期は、本当に短縮されていますので、
実際に2ヶ月未満で建築される住宅を何棟も見てきました。
今でも、注文建築で工期を6ヵ月程度見ている現場はもあるのですが、
2〜3ヶ月程度が主流になっています。
その多くが、建売住宅(分譲住宅)です。
ご質問の2ヶ月未満のスケジュールについては、
一概にその工期がダメということはありません。
工期の短縮は、建築費を抑えるための工夫の1つで、
短縮できる理由が住宅の工業化です。
現地で大工が柱を加工して建てる時代から、工場で部材をカットして
現地で組み立てていく時代へ変化し、さらに工期短縮を進めています。
組み立てると言っても現地での作業もあるわけですが。
ですので、工期が2ヶ月未満であること自体が問題ではありませんが、
そのようなコストカットを図っている現場の多くで、
杜撰な管理体制となっているケースを見てきました。
工期で心配されるよりも、管理体制の確認をされてはいかがでしょうか。
その住宅の担当をする現場監督を受け持つ現場の数が5棟を超えるようであれば、
管理が難しくなるでしょう。
10棟を超えるようであれば、それは管理しているとは言えません。
ただ、工程の流れを何とか把握しているだけであって、
適切な工事を促すことはできません。
なかには、工程の流れを把握しきれていない現場監督もいるものです。
また、あまり期待できないケースが多いですが、
工事監理者が現場へどの程度、足を運び、監理してくれるのかも
聞いておきましょう。
建売住宅の多くで、現場監督の管理や工事監理者の監理が
まともに行われておりません。
ちなみに、現場監督の管理や工事監理者の監理が機能していなくとも
施工精度のよい(品質の高い)住宅が完成することも多いです。
これは、現場で実際に作業する下請け業者(職人など)次第ですね。
良い下請け業者か、良い職人か、これで品質が決まる実態というのも
残念な話ですね。
できれば、しっかり現場管理、工事監理してくれている住宅を
購入したいものです。
これらが出来ていない現場である場合には、第三者の住宅検査を
検討してみるのも1つの方法です。