リフォーム・リノベーション業者選び:業者の種類と注意点(1)
多くの方が悩むリフォーム・リノベーション問題の重要なポイントが、「どの業者に発注するべきか?」という点です。依頼先の業者の質・対応によって、リフォームやリノベーションが無事に成功するかどうかを大きく左右するのは間違いありません。
相見積もりをとって価格だけで選ぶと失敗することが多いため、ここでしっかり学んでほしいです。リフォーム・リノベーション業者の選択は非常に重要な判断となることを忘れずに、慎重に検討してください。
ところで、リフォームやリノベーションを進める場合の業種としては、主に以下のような選択肢があります。
〇選択肢(1)工務店(施工業者)
- リフォーム・リノベーションを専門とする工務店
- リフォーム・リノベーションを主として新築もする工務店
- 新築を主としてリフォーム・リノベーションもする工務店
専門とする工務店が良いように感じる方が多いかもしれませんが、固執する必要はありません。会社によって様々ですが、新築もリノベーションもすることによって経営が安定しているのであれば、その方が消費者によってもよいです。
経営が安定しているか外部から見分けることは容易ではありませんが、工事後のメンテナンスなどを考えれば、経営の安定は重要な要素となります。
ただ、新築を主と考えている工務店のなかには、リフォームやリノベーションを軽く見ている会社もあります。何を主としているかのみで判断する必要はありませんが、リフォームやリノベーション業務に対する真剣度を感じられるかどうかは大事にしてください。
リフォームやリノベーションの実績・経験がほとんどないものの、紹介などをきっかけとして対応する工務店もあります。しかし、このような場合では施主側が業者選びで判断する材料が少なくて選択が困難なことが多いでしょう(良い業者もあるはずですが)。やはり、真剣度を見極めたいところです。
工務店を窓口として取引を進める場合、担当者の対応が良くない・雑などと感じる可能性が高いです。もちろん、会社や担当者によってばらつきがあるのですが、専用の営業マンを雇用しておらず、現場を管理する方が兼ねている会社では、「態度が悪い」「言葉遣いが丁寧でない」などの感想を持つことが多いでしょう。
ただ、現場の方は言葉遣いや見た目から、第1印象が悪くなりがちですが、実は良い人も多いです。特に見た目が怖いという方も少なくないですが、付き合ってみるとそうでもないこともありますので、見た目だけで判断しない方がよいでしょう。
また、営業マンを雇用していない分、リフォーム・リノベーションの費用が安いことが多く、この点はメリットになっています。ただし、「質問にしっかり回答するか」「約束を守るか」といった基本的な対応については確認しておきましょう。
工務店と取引する場合の注意点として、設計図書をどこまで作成するかはしっかり確認しなければなりません。設計図書については、別の機会に述べます。
〇選択肢(2)設計事務所
- リフォーム・リノベーションを専門とする設計事務所
- リフォーム・リノベーションを主として新築もする設計事務所
- 新築を主としてリフォーム・リノベーションもする設計事務所
設計事務所と取引の中心とすることの最大のメリットは、設計図書をしっかり作成してくれることです。とはいえ、なかには詳細な図面まで作成しない設計事務所もあるので、この点は確認してから進めるようにしましょう。
設計事務所が工務店も兼業していることもありますが、工務店をしていない設計事務所であれば、工事については別の工務店を紹介して頂くことになります。自分で見つけた工務店に工事を依頼したい場合は、その条件でも対応してもらえるか最初に設計事務所に確認しておくようにしましょう。
設計事務所によっては、面識のない工務店と協業しないこともあります。
選択肢(3)以降は、「リフォーム・リノベーション業者選び:業者の種類と注意点(2)」に続きます。