リフォーム・リノベーションの相見積もりと比較検討
「見積りを比較検討する」などと言うと、価格だけを意識してしまいそうですが、価格以外に大事な要素がたくさんあります。これをしっかり抑えておき、あなたにピッタリなリフォーム・リノベーション業者を探しましょう。
まず、見積りを依頼した段階で、「その住宅をしっかり見てくれているか?」という点がポイントになります。
リフォームや・リノベーションする住宅の現況をしっかり把握せずに、適切な見積りを出すのは困難です。把握せずに出された見積りで工事業者が受注した場合に、後から価格と工事内容に無理が生じ、辻褄を合わせるために手抜き工事をするなどということが起こることもあります。
リフォーム・リノベーション業者にとっても、後々の想定外のコスト負担やトラブルを防ぐためには、見積り前に住宅の現況を把握することは大事なポイントなのです。
それに、業者からの適切な提案を盛り込むためにも、時間をかけた現場確認が必要です。どれだけ真剣に、誠実に、あなたの住まいのリフォーム・リノベーションに取り組もうとしているかを確認する良い機会だと考えてください。
次に、リフォームの規模が小さい場合に、見積りを書面にせず口頭だけで済ませてしまう例もあります。その上、契約書も交わさないこともあります。
見積り書は、単に価格だけを確認するものではなく、その工事内容までを確認するものでもあり、書面にしないことには疑問が残ります。後々のトラブルを防ぐためにも、互いの意志疎通の為にも見積りは書面でもらうようにしましょう。
そして、非常に大事なのが、見積りに含まれる内容の確認です。これが、しっかりできていないとトラブルに発展することが非常に多く、リフォームを成功させるのが困難になります。
確認するべきことは、
- 工事の内容
- 工事の範囲
- 仕様(使用される材料のメーカー・商品など)
- 工期
- 付帯サービス
- 注意書き(備考など)
- 業者からの提案
の7点です。これら7点に価格のことも考えて、総合的に判断してください。
同じ要望・条件で見積りを出したつもりでも、リフォーム業者から出てくる見積りに含まれるものが、全て同じとは限りません。この辺がややこしいところです。
- 要望の一部が正確に伝わっていなかった
- 仕様のレベルに大きな開きがあった
- 工事の範囲が違った
- 工事後の清掃がなかった
- 業者によっては良い提案までしてもらった
などのように、良い面も悪い面も含めて見積もりの内容に違いが出てくることもよくあります。この点をしっかりチェックしてください。
また、見積りの内容をしっかり説明してくれる業者であるかどうかも大事なポイントになります。上記のように、リフォーム・リノベーションの内容確認は大変な作業です。簡単に考えていると、工事が始まってから、または完了してから、「思っていたものとは違った!」ということにもなりかねません。
見積りに含まれる内容について書面をもとに、口頭でしっかり、丁寧に、わかり易く説明してくれるかどうかで、業者の姿勢がよくわかります。これが、後々のトラブル回避にもなるわけです。できれば、実際にリフォーム・リノベーションをする住宅で、見積り内容を確認するのが良いでしょう。
これまでのことをまとめると以下のようになります。
- 見積りを依頼した段階で、その住宅をしっかり見てくれているか?
- 見積りは書面でもらう
- 見積り内容を細かくチェックする(工事の内容・範囲・仕様など)
- 見積りの内容をしっかり説明してくれるか?
決して、見積りの価格だけでリフォーム・リノベーション業者を選ばないように注意しましょう。むしろ極端に安い場合には心配ですから、その内容を細かくチェックする必要があります。
いくら安くても仕様が低かったり、見えない部分(完成すれば見えない箇所)で手抜き工事があったりすれば、大変です。