一級建築士 山本覚の住宅コラム
リフォームのトラブル実例(2)壁下地材
前回とはまた別の事例ですが、壁の下地選定を間違い失敗したケースです。通常クロスを貼る場合は下地に石膏ボードを設けるのですが、お客様から絵をかけたいからビスが入るようにしてほしいと言われ下地材に木製べニアを設けてしまいました。
石膏ボード
ベニヤ板
その場ではきれいに仕上がっているのですが、1カ月もすると仕上げ材(クロス材)のひび割れやそのジョイント部分に大きな隙間が生じてしまいました。
これは下地材が木製のため膨張収縮し、よって仕上げ材も動いてしまうために起こった事例です。言われるままに工事を行った経験値の少ないリフォーム工事業者なので、このようなミスを起こしてしまったようです。
このように、リフォーム工事は様々なトラブルが起こることがあるので、工事内容(仕様などのプラン)も工事の品質(施工精度)をしっかりチェックしなければなりません。
リフォーム工事のチェックは、そのリフォーム内容によっては一般の方には難しいこともあるので、リフォーム工事とは利害関係のない第三者にリフォーム工事中や完了後に検査してもらうのも1つの方法です。
山本覚 一級建築士 住宅の設計・監理、ホームインスペクション(住宅検査・住宅診断)を行っており、神奈川県を中心に首都圏で活躍している。 住宅検査・住宅診断のアネスト 山本覚建築設計事務所 |
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