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FP 長谷剛史の住宅コラム

平均的なマイホーム購入金額と購入資金の内訳(頭金・住宅ローン)


 家づくり資金計画のご相談者様から「一般的にどれぐらいの頭金を用意するものなのか?」また、「住宅ローン借入額の平均はどの程度なのか?」などのご質問を受けることが多いです。今回は、住宅金融支援機構が実施している「平成24年フラット35利用者調査報告」から、平均的なマイホーム購入金額と資金の内訳を見ていきましょう。(地域別にデータが掲載されていますので近畿圏の数字をご紹介します。)

住宅購入資金の内訳
※内訳及び返済額の単位は万円、返済負担率…年収に占める全ての借入返済額の割合

○マイホームの購入金額
 新築であれば3,200〜3,300万円、中古であれば2,000〜2,100万円前後が平均になっています。資金的には一戸建てにするかマンションにするかよりも、新築にするか中古にするかによって購入金額は大きく異なってきます。

○マイホーム購入資金の頭金
 注文住宅や新築マンション購入者は、購入金額の約20%程度の頭金が準備できていますが、中古住宅購入者は購入金額の10%〜15%の頭金にとどまっています。住宅ローンを組む金融機関選びの際、頭金が20%以上準備できていれば有利な条件で借入できる場合もありますので、頭金は購入金額の20%が目安になります。

○住宅ローンの借入額
 新築で2,400〜2,500万円、中古で1,700〜1,800万円が平均になっています。頭金が少ないと必然的に住宅ローンの額が多くなり、総返済額が膨らみますので注意が必要です。金利を考慮すると100万円住宅ローンを減額できれば、総返済額は100万円以上おさえることができます。

○その他のマイホーム購入資金
 詳細はわかりませんが、私の経験上、ご両親からの贈与が大半ではないかと想像しています。家づくりを検討する多くの現役世代は、昔に比べ収入上昇率が下がり税金や社会保険料は増加する等厳しい家計になっていますので、ご両親から援助してもらう方は多いと思います。

○住宅ローンの予定返済額(1か月)
 新築の場合で毎月約10万円、中古の場合で6〜7万円になっています。住宅ローンを返済しながら教育資金や老後資金を準備していく必要がありますので、住宅ローン返済額が他の資金を圧迫しないようにしましょう。また、固定資産税や修繕費等を考えると、現在の家賃=毎月住宅ローン返済額では家計が苦しくなっていきますので、くれぐれも注意が必要です。

○住宅ローンの返済負担率
 年収に占める借入返済額は、平均をとると25%以内におさまっています。金融機関では35%程度まで借入できるところもありますが、借りられる額=返せる額ではないということを頭に入れておきましょう。

 日本人は周りを気にする方が多いので平均的な数字をまずは知るというのもいいかもしれません。しかし、あくまでも平均的な数字ですし家計の状況は様々ですので、住宅資金だけではなくトータルな将来計画=ライフプランをしっかり立てることをおススメします。家づくりを考え始めたときは、「人生の資金計画」を立てるときだと思います。

長谷剛史
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