金利ミックス型の住宅ローンはおススメか(比較と解説)
住宅ローンの金利タイプは大きく「全期間固定型」・「固定金利選択型」・「変動金利型」の3つがあり、どのタイプを選択するのがベストか悩ましいところです。住宅ローンは全額を同じタイプで借り入れする必要はなく、2つの金利タイプを併用する「金利ミックス型商品」という選択肢もあります。
組み合わせとしては「全期間固定型+固定金利選択型」・「全期間固定型+変動金利型」・「固定金利選択型+変動金利型」が考えられ、それぞれの割合も50対50や70対30等の割合で組む方法もあります。
(例)住宅ローン3,000万円を35年返済で組んだ場合の当初の毎月返済額の比較
全期間固定金利と変動金利を比較した場合、一般的には変動金利のほうが当初の金利が低くなり毎月返済額を抑えることができます。変動金利の割合が高ければ高いほど、毎月返済額は少なくなり家計に余裕が生まれます。逆に、借入金全額を全期間固定金利で組んだ場合、毎月返済額は多くなりますが今後の金利上昇の影響を受けることはありませんので安心感があります。
金利ミックスで組むと、ある程度の安心感を得つつ、毎月返済額を減らすことができるメリットがあります。ただし、今後金利が上昇すれば、全額全期間固定金利にした場合よりも、毎月の返済額が増え総返済額も増えるデメリットがあります。
また、金利ミックスで契約した場合、1つのローンの中で組み合わせる場合もありますが、一般的には金利タイプごとに契約書を作成することになりますので、事務手数料や印紙税・抵当権設定にかかる費用等が多くかかります。
つまり、金利ミックス型商品には、メリットとデメリットがあります。変動金利を少しでも組み入れると金利上昇リスクはなくなりませんので、しっかり対策を立てておく必要があります。最終的には、どのように住宅ローンを組むのかは、教育費やご夫婦の収入等家計の状況によりますので、本当の安心感を得るためにはライフプラン=将来計画をきっちり立てた上で検討されることをおススメします。