住宅を購入するなら、住まい・子育てのお金に関する今後の動きに注目!
1月・4月・10月といえば、家計への影響や制度で変わることが多い月です。家計の変化は住宅購入計画や購入後の住宅ローン返済にも影響がありうることですから、確認しておきたいことです。
この10月も食料品・飲食代・サービス・損害保険料等で値上げが行われています。制度のほうでは厚生年金保険料の料率が17.120%から17.474%へ予定どおり上がりました。一方、都道府県別の最低賃金のほうは引き上げが行われていく予定です。これまでもアメとムチを混在させながら変わってきた変遷がありますが、以前にも増してムチが効いて来ているようには感じるのは私だけではないと思います。
さて、今回は人生の三大資金(住まい・子育て・老後)と言われるもののうち、住まいと子育てに関するお金に焦点を当て、今後影響がありそうなトピックをまとめてみたいと思います。
【注】下記は報道で取り上げられたものですが、実現されるかどうかの現時点で決定はしていません。予めご了承ください。
■住まいのお金に関する今後の動き
○住宅資金贈与の優遇が延長拡大?
省エネ・耐震住宅は1000万円から3000万円、
一般住宅は500万円から2500万円、
に引き上げる方向で検討調整中。
○中古住宅が購入しやすくなる?
・中古物件の購入費のほかリフォーム費も含めて借りられるように、フラット35の拡充で検討調整中。
・耐震リフォーム等した中古住宅の再販価格が安くなるように、住宅事業者にかかる不動産取得税を免除で検討調整中。
○祖父母や父母との近居世帯の住宅取得を後押し?
同居や近居のために住宅を新築する場合、不動産取得税の減免を検討調整中。
■子育てのお金に関する今後の動き
○教育資金贈与の非課税を延長・拡大?
2015年末に終了予定の制度を2〜3年延長するとともに、対象を教育資金以外にも。出産費用や不妊治療、結婚資金等も対象に拡げられるように調整検討中。上限金額も1500万円から3000万円に引き上げる案も出ている。
○育児支援における税優遇創設?
低所得世帯やひとり親世帯が利用する育児支援サービスを利用する際、確定申告の経費として処理できるよう検討調整中。
○子ども用NISA創設?
現在20歳以上が利用できる少額投資非課税制度(NISA)を子どもに対しても非課税枠を拡大する方向で検討調整中。生前贈与を利用した世代間の金融資産の移転を促すため。
以上、いかがでしょうか。
こうして見ると、贈与に関しては実現すれば結構インパクトが大きいものになると思います。特にまだ先が長い20代後半から30代の世帯にとって、こうした先の動きをウォッチしておくことは重要で、人生資金のやり繰りにおいて上手く立ち回っていただけるかもしれません。年末にかけては税制改正の議論が高まります。引き続き注目しておいていただければと思います。