中古住宅の引渡しがかなり先で不安。リスクは?
A:売主が次に居住する新築住宅の完成まで、引渡しを待つことが条件になっているのですね。よくある取引のパターンではあります。
引渡し時期や買主の都合などにもよりますが、契約と引渡し日の期間があまりに長い場合には、そのような取引を敬遠する買主も少なくありません。買主側も買い替えであれば、なかなか複雑な取引となり、不動産仲介業者も嫌がることがあります。
一般的に、契約から3ヶ月以内の引渡しであれば、多くの買主もさほど気にしないようですが、それ以上の期間となれば、敬遠するケースも出てきます。特に半年以上も先の引渡しとなればご心配される方も少なくないでしょう。
今回のご質問にある5ヵ月というケースも、見られることがある期間ですね。買主の考え方次第ではありますが、それほど気にすることもありません。
引渡しと契約の期間が空く場合のリスクとしては、以下のことが挙げられます。
・契約前の物件見学時と引渡し時で建物の状況が変わることがある
・住宅ローンの借り入れ条件(金利など)が審査時と変わる(金利上昇リスク)
・売主の新築工事が遅れるなどして、引渡し時期が延期の交渉が生じることがある
逆にメリットはほとんどの場合で特にありませんが、もし住宅ローンの金利が下がれば、メリットになることはあります。
通常の住宅の取引では、引渡しを受けるまでの間は、売主に建物の管理責任がありますので、建物の状況が変われば責任を求めることができます。しかし、問題は状況が変わったかどうかを確認できるか、もしくはその点で買主と売主の意見が食い違わないかということですね。
「不動産仲介業者が売主よりの対応をするので信用できない」という声を聞くことも多いので、ご自身の目でしっかり確認するか契約前段階で第三者の建物調査を入れるなど、しっかり対応した方が良いでしょう。