すまい給付金の収入要件・給付額・検査
○すまい給付金とは
すまい給付金は消費税の増税のために住宅購入者の消費税負担が増えることを考え、その負担増を緩和することを目的として導入された制度で、2013年10月1日に閣議決定されています。このすまい給付金は、2014年4月から2017年12月までの期間で実施されます。
消費税は、2014年4月より8%となり、さらに2015年10月からは10%となります。住宅を売買する際にも、建物には消費税がかかるため(個人から購入する中古住宅は除く)、住宅の流通量への悪影響(流通量の大きな減少)が心配されています。消費税の増税分が建物価格にもよりますが、数十万円にもなるからです。
そこで、住宅購入者の消費税負担を抑えるために「すまい給付金」という制度が生まれました。その気になる給付金の額は収入に応じて異なるものとなっており、目安は以下の通りです。
○消費税が8%のときの給付金
収入額の目安が510万円以下の方を対象に最大30万円
○消費税が10%のときの給付金
収入額の目安が775万円以下の方を対象に最大50万円
○すまい給付金の条件
すまい給付金の対象となる住宅は、床面積が50平米以上であることとなっています。これはほとんどの住宅が対象となりますが、一人暮らし用に住宅を購入される方は対象外の大きさでないか確認が必要です。
そして、新築住宅であれば建築中に検査を受けていることが条件ともなっています。その検査の対象となるものは、「住宅瑕疵担保責任保険」に加入しているか、「建設住宅性能表示」を利用しているか、「住宅瑕疵担保責任保険法人により保険と同等の検査が実施」されていることが条件です。
ちなみに、住宅ローンを利用せずに購入する場合には、「住宅金融支援機構のフラット35Sと同等の基準を満たす住宅」である必要もあります。
また、中古住宅においては売主が不動産会社である場合にすまい給付金の対象となります。個人から購入する中古住宅の場合では、もともと消費税がかからないためにすまい給付金の対象外となるわけです。売主が不動産会社であったとしても以下のいずれかの条件を満たさなければなりません。
・既存住宅売買瑕疵保険へ加入
・既存住宅性能表示制度を利用(耐震等級1以上のものに限る)
・建設後10年以内で、新築時に住宅瑕疵担保責任保険に加入または建設住宅性能表示を利用している住宅
住宅ローンを利用せずに中古住宅を不動産会社から購入する方は、年齢が50才以上で、かつ収入額の目安が概ね650万円以下の方が対象となります。
すまい給付金は、収入や対象物件によっては対象とならない方もいますし、給付額が異なりますので購入者自身で対象となりうるのか確認しておいた方がよいでしょう。